シネマ日記 かもめ食堂2006/05/12 23:01:05

潔い意志のすがすがしさを、ヘルシンキの空に見たような気がします。

舞台が美しい。ヘルシンキの落ち着いた町並み。和食食堂の店内。主人公サチエの居間やリビング。調度品の北欧家具たちが、暖かみと住みやすさを、さりげなく主張しています。

ストーリーは、あくまでゆったりと、大それた事件もなく進みます。そのなかで、サチエのなにげない会話が絶妙です。 自立した人間の意志の強さと美しさを感じさせる台詞に、頷かされます。

個性派女優3人、小林聡美、片桐はいり、もたいまさこが織りなす、心温まる映画です。脚本・監督を務めた荻上直子の視点の温かさと確かさを感じました。

お勧め度 ★★★★ 私の満足度 ★★★★

前回のブロークン・フラワーズと同様にゆったりと、静かに進む映画ですが、ブロークンは人間の’暗’に、かもめは、’明’にスポットを当てる対照的な作品ですね。 コピ・ルアック!

シネプレックス水戸にて

公式HP かもめ食堂

コメント

_ マダムクニコ ― 2006/05/14 01:43:31

>潔い意志のすがすがしさを、ヘルシンキの空に見た

同感!
こんなに爽やかな良作は、めったにありません。

あの青空にその秘密があったとは・・・。

TBに感謝です。

_ skywave ― 2006/05/14 19:21:13

マダムクニコさん、コメント&TBありがとうございます。

>こんなに爽やかな良作は、めったにありません。
激しく同感!!
疲れた’こころ’に元気を与えるカンフル剤、かもめ食堂。

_ kimion20002000 ― 2006/06/21 01:57:43

TBありがとう。
この基本線は、やはり群ようこのちょっととぼけた、だけど、ベースのところで、芯の強い観察屋さんである資質によるものでしょう。彼女は、ずっと、和服で、通していますからね。お亡くなりになった杉浦ヒナコさんとも通じtる「粋」をもっています。

_ skywave ― 2006/06/21 23:08:22

コメントありがとうございます。
このごろは、小説をめっきり読まなくなり、群ようこの作品の雰囲気を知らないのですが、この映画の良さは、原作の良さでもあるのですね。

_ jamsession123go ― 2006/07/01 21:09:16

こんにちは、jamsession123goです。
リンクをたどってやってきました。
この監督の映画は、以前に「恋は五・七・五」をみたのですが、この映画はそれより遙かに良かったですね。
意外だったのは、小林聡美が美しく撮れてるということ。
意外な一面を見た気がします。
映画は、静けさの中にしみじみとした味わいがあり、終わった後から感動が押し寄せてくる感じでした。
良い映画でしたね。

_ skywave ― 2006/07/02 21:34:59

こんにちは、jamsession123さん。
>意外だったのは、小林聡美が美しく撮れてるということ。
私も、同じ感想を持ちました。理性の美しさが、漂う感じです。
まさに意外な一面ですね。

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_ 京の昼寝〜♪ - 2006/05/13 00:45:36

それはヘルシンキにある食堂でした。こころをこめた「いらっしゃいませ」とおにぎり。毎日ふつうで、おいしくて、小さいけれど堂々としていました。
■監督・脚本 荻上直子■原作 群よう子(「かもめ食堂」幻冬舎刊)■キャスト 小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ、マルック・ペルトラ、ヤルッコ・ニエミ□オフィシャルサイト  『かもめ食堂』 フィンランド、ヘルシンキの街角でオープンした小さな食堂。 店主は日本人女性のサチエさん(小林聡美)。 メインメニューはおにぎり。 でもお客さんはなかなかやってきません。 サチエさんは扉が押される日を待ちながら、食器を磨き続けます。 ある日、ついに初めてのお客さんの青年トンミがやってきました。 日本かぶれの彼に、「ガッチャマン」の歌詞を聞かれたサチエさんは出だししか思い出せません。 続きが気になって仕方ないサチエさんは、カフェで見かけた日本人女性に声をかけるのでした。 おススメ度 ⇒★★★☆ (5★満点、☆は0.5)  cyazの満足度⇒★★★★ このまったりとした空気感が大好きです何が、と言うより実際にこの映画で感じてほしい気がします 映画を観るというより異国で、自分もサチエさんと一緒に「かもめ食堂」一店員になった感覚で、この不思議な、でも楽しい空気感を体験してほしい、そんな映画です フィンランドという異国で、しかもあまり縁のない白夜のある環境で、何気に出会った三人の日本人と「かもめ食堂」に集まってくるフィンランド人との触れ合いを通して、異国人ながら共有する時間の流れや不思議な人情を感じてしまう、摩訶不思議な時間と空気の流れを、飽きることなく感じることができました。 原作は読んでいないのですが、群ようこさんの他作品は前に読んだことがあります。 結構ウィットに富んだユニークな作品だったように記憶します。 この作品は彼女が初めて映画のために書き下ろした作品だそうですね〜 この映画では三人の日本人女性がキーになっていて、遠からず近からず、彼女たちの過去がどうなのかは触れないで、ただ現実にしっかり捕らえ、かといって焦らず、毎日の生活を楽しんでいく。 そんな平和な毎日の中にも、さまざまな小さい事件が起こっていく。 人間は笑顔でいるとたとえ言葉の壁はあるにしろ、そこは同じ血の通った人間同士、なにか通じるものがあるに違いない。 白夜という日本では考えられな

_ ノラネコの呑んで観るシネマ - 2006/05/13 00:51:13

なんだか「ふわ〜」とか「ほへ〜」とか脱力系の擬音が出ちゃいますな。
この心地よさは一体何だろう。
友達の家でも彼女の家でもいいや、自分が凄くリラックスできる空間で、腹八分

_ カノンな日々 - 2006/05/13 00:59:27

ヨカッタぁ、最高ォォ!コレ、絶対チョーオススメですッ!めっけもんの当たりクジって感じでとっても気分いいです。監督は「バーバー吉野」「恋は五・七・五!」の荻上直子さん。この監督の力量はやっぱり本物ですね。「バーバー吉野」を気に入った方ならまず大丈夫、基本的....

_ 平気の平左 - 2006/05/13 01:18:42

評価;70点

かもめ食堂

オールフィンランドロケ!と言う割には、フィンランドっぽいロケ場所ではないなぁ。

と最初は思ったんですが、

雰囲気はなんかのんびりとしていて、あちこちに鮮やかな色も見られ、フィンランドらしい映画でした。

売れない食堂をアイデアを出して人気の食堂にするサクセスストーリー!

というのとは少し違います。

雰囲気がゆったりした中で特にオチもすごい盛り上がりもなく進む映画。

でも、なんか癒されますし、雰囲気は独特でよいです。


だいたい役者が濃すぎ!

小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ、ですよ?

片桐はいりともたいまさこの2ショットを撮ろうなんて、誰が思います?

キャストの織り成す独特のテンポがいいですし、小さい笑いどころもたくさんあります。

このキャスト3人が好きな方は観て損はない映画だと思います。

ラスト、井上陽水の「クレイジー・ラブ」も雰囲気にあっていてよかったです。

久しぶりに井上陽水が聞きたくなりました。


あ、観ているとかなりお腹が減って来て苦しむので、観る前に腹ごしらえは必須です。

観終わったらついついおにぎりを食べてしまいました。

GOLDEN BEST井上陽水, 平井夏美, 星勝, 奥田民生, 井上陽水奥田民生, 佐藤準, バナナ-U・G-カワシマフォーライフミュージックエンタテインメントこのアイテムの詳細を見る

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「かもめ食堂」オリジナル・サウンドトラックサントラ, 近藤達郎フォーライフミュージックエンタテインメントこのアイテムの詳細を見る

_ ひらりん的映画ブログ - 2006/05/13 01:59:20

小林聡美主演。
全編フィンランド・ロケで作ったらしいね。
共演は、片桐はいり、もたいまさこ・・・すんごいオバサン・トリオ。

_ ひるめし。 - 2006/05/13 07:38:09


ハラゴシラエして歩くのだ。
CAST:小林聡美/片桐はいり/もたいまさこ/ヤルッコ・ニエミ/タリア・マルクス 他
■日本産 102分

♪♪♪誰だ、誰だ、誰だ〜♪♪♪
ガッチャマン世代の人だったら誰もがサチエに教えてあげたかったはず!?

小林聡美さん、片桐はいりさん、もたいまさこさんの掛け合いと"間"が絶妙だった。200人くらい入る会場に8〜9割近く人が入ってて、みんなクスクス笑いしてた。

のんびりした心地良い雰囲気で、観た後ちょっと幸せな気持ちにさせてくれるそんな感じの映画。
だってこれ観て本気でフィンランド行って、かもめ食堂で働いてスローライフしたいと思っちゃったんだもん。

これ観たらコーヒーとおにぎりが恋しくなってしまった。出てくるメニュー全部おいしそうだったな。

ハデさはなく地味に公開してるけどワタシは大好き。主演の小林聡美さんは好きな女優さんだったし。
でも日テレ系のドラマ「すいか」が好きな人はおすすめ!「すいか」が好きな人は絶対おもしろいと思うな。ワタシも大好きだから(笑)


滅多に買わないパンフを買ってしまった。だってかわいかったんだもの。


トランクの形してるのよ。これで600円はお手頃価格では!?


開くとこんな感じ。おすすめなパンフよ。


◆北欧を舞台とした作品は他にも・・・「キッチンストーリー」「歓びを歌にのせて」など
◆荻上直子監督の作品は他にも・・・「バーバー吉野」「恋は五・七・五!」

109シネマズMM横浜にて観賞。
一文字感想☆。
(☆=お気に入り。 ◎=ちょっと好き。 ○=それなりに。 △=イマイチ。)

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_ 日っ歩~美味しいもの、映画、子育て...の日々~ - 2006/05/13 09:14:14

オールフィンランドロケとなった邦画です。

何故か、フィンランド、ヘルシンキで「和風の家庭料理を中心とした料理を出す『食堂』」を開いている日本人女性サチエ(小林聡美)。そして、この女性とヘルシンキの街で出会う、ミドリ(片桐はいり)とマサコ(もたいまさこ)の二人

_ かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY - 2006/05/13 09:44:35

ほのぼの優しく居心地のいい かもめ食堂。
食べることは生きること。
オリジナリティをもって、マイペースでいこう!

フィンランドのヘルシンキに日本人のサチエがオープンした食堂の物語。アイドル映画もあふれ、メインに置かれるのはもっぱら華のある女優というのがスタンダードな中、片桐はいりや もたいまさこを準主役に据えての個性的な味わいがスバラシイ。
純愛!だとか泣ける!だとか、押しつけがましい邦画が多い中、このかもめ食堂の押しつけがましくないところは、ヒジョーに魅力的。

その魅力が凝縮されているのが、小林聡美扮するサチエのキャラクター。潔くってチャキチャキ、サッパリとしているん...

_ ラムの大通り - 2006/05/13 11:05:18

「この映画は映画館で観て大正解!」
----うん。どういうこと?
「映画の中の世界が
ほんとうに、のんびりゆったり。
そう、この映画は休みの日に、
ふだんの煩わしいことをすべて忘れて、
のんびり平和に過ごす……そんな感じの映画なんだ」
----でも、それって環境ビデオと同じじゃ?
映画であるからには、なにか監督のメッセージとかあるんじゃないの?
「う〜ん。そうだね。
思うに、監督の荻上直子は現代のぎすぎすした日本にあって、
みんなが忘れているもの失っているものを
映画の中で思い出してもらおうとしてるんじゃないかな。
だからこそ、日本とは風土がまったく異なる
フィンランドで撮影したのだと思う」
----この映画って確かフィンランドで
「かもめ食堂」を開いている女性の話だよね?
「そう。小林聡美扮するサチエが店のマスター兼オーナー。
そこに日本からそれぞれの事情を抱えて
ミドリ(片桐はいり)、マサコ(もたいまさこ)が現れる。
ミドリは、サチエに、なぜフィンランドで店を開いたのかを問うものの、
サチエは、それにははっきりとは答えずにはぐらかす。
この映画では、彼女の過去は一切その口からは語られない」
----と言うことは謎の人ってこと?
「いや、そう言うわけじゃない。
サチエにとってはすべては現在なんだね。
客は全然来ないのに毎日食器をきれいに磨き上げ、
その日のための準備は怠りない。
そこに彼女のプロとしての生きざまが反映される」
----えっ、お客がいないの?
「うん。
それを見かねたミドリが、フィンランドの人に合わせて
ザリガニやトナカイの肉、ニシンなどのおにぎりを提案。
サチエは、わざわざ食材を買ってきたミドリの気持ちを思いやり、
おにぎりを作ってはみるけれども、
やはりプロとしての判断から、それはメニューには取り上げない」
----でもそんなんじゃ、お客増えないでしょ?
「いや、それが徐々に来るようになるんだね。
そのきっかけとなるのがシナモンロール。
それまで和食とコーヒーだった『かもめ食堂』にとって
それはまさに画期的メニュー。
ぼくは、この映画のポイントはここにあったと言う気がする。
つまりミドリの行動がきっかけで、
サチエは『かもめ食堂』に緩やかな変化を受け入れたと言うことなんだ」
----ふうん。でもいくら現在、現在と言っても
他のふたりは旅人ななんで

_ ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!! - 2006/05/13 16:24:25



いらっしゃい(o゜▽゜)ゝ♪




ハラゴシラエして歩くのだ。

かもめ食堂。
それはフィンランドの
ヘルシンキにありました。


_ Cartouche - 2006/05/13 17:58:05

{{{ 東京から10時間、日本から最も近いヨーロッパの国、フィンランド。
そんな何だか遠くて近い国でひそかに誕生した映画「かもめ食堂」。
フィンランドの首都ヘルシンキは青い空にのんびりとかもめが飛び交い、
ヨーロッパ各地からの客船が行き交う美しい港町です。
その街角に、日本人女性サチエが経営する「かもめ食堂」(ruokala lokki)は
小さいながらも健気に開店しました。
そんなかもめ食堂を舞台にそれぞれの登場人物の、丈夫だけれどちょっとやるせない、
日常的なようでそうでない、...

_ やっぱり邦画好き… - 2006/05/13 18:32:59

 公式サイト



映画 『 かもめ食堂
 』  [ 劇場鑑賞 ]



2005年:日 本   【2006年春ロードショー】  [ 上映劇場
 ]
監 督:荻上直子
脚 本:  〃
原 作:群ようこ

[ キャスト ]

小林聡美
片桐はいり
もたいまさこ

ヤルッコ・ニエミ
タリア・マルクス
マルック・ペルトラ


ハラゴシラエして歩くのだ。

かもめ食堂。
それはフィンランドのヘルシンキにありました。

「ここならできると思ったんです。
      ここだったら、私にもできるかなって」
かもめ食堂。
それは、ヘルシンキの町角にある食堂でした。
こころをこめた「いらっしゃいませ」と、おにぎりと。
毎日ふつうで、おいしくて、
小さいけれど堂々としていました。

ぶっくり太ったカモメたちがユルリと青空を飛ぶ、
北欧の港町ヘルシンキ。
その町の片隅に小さな食堂がひっそりとたたずんでいる。
日本人女性サチエが店主をつとめる、かもめ食堂の
看板メニューは“おにぎり”。
純朴で心情豊かなヘルシンキの人々に純朴だけど
おいしい日本の「おにぎり」を食べてもらいたい。
そんな願いを込めて、サチエは今日もアツアツのごはんを握るけど、
客といえば日本おたくのフィンランド人青年トンミくらいなもの。
それでもめげないサチエのかもめ食堂に
訳あり気な女二人がやってきた。

(チラシより)
監督は「バーバー吉野」「恋は五・七・五」の荻上直子監督で、
この「かもめ食堂」は全編フィンランドロケに挑戦。

原作は、この作品のためにオリジナル・ストーリーを書き下ろした
人気作家の“群ようこ”だということです。

そして個性溢れる3人の女優、小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ。
荻上監督の過去の作品にも、もたいまさこさんは出演しています。
荻上監督が脚本を担当された「やっぱり猫が好き2005」では
小林聡美さんも出演されています。
この3人はTVドラマ「すいか」で共演を果たしています。

ヘルシンキでおにぎり屋?はたして、どんなエピソードが待ち受けて
いるか、とても興味がある作品です。多分、フィンランドの美しい
風景も見所の一つになると思います。
(2005-10-14)





《 感 想 》

ここ何週間か邦画の新作がイマイチなものが続いていたのですが、
どうにか「ウォーターズ」で少し上向きになってきました。
そして、この「かもめ食堂」きましたよぉ。期待を裏切らなかったです。
特に強いインパクトのあるエピソードがあるわけではないのですが、
心に積もったホコリを拭い去ってくれるとても透明感のある映画でした。
それはやはりフィンランドという舞台の影響もあると思います。
映像もとても良かったですし、インテリアもクリアーな感じで清潔感が
あります。そして小林聡美サン、もたいまさこサン、片桐はいりサン、
この3人の強烈な存在感は素晴らしいです。演技も何も必要なしって
感じです。
前半ちょっとテンポが悪いかな?と思って見ていたのですが
この映画は“ゆったり感”をいかに味わうことができるかが
わかった後からは、とても心地よかったですね。
強烈な個性の3人とフィンランドの美しさ、そしてゆったりとした
時間の流れのバランスが絶妙です。それに加えて豪華ではないけど
食欲をそそる料理。おにぎりを食べたくなります。くどいようですが
料理が良い映画は良い映画と私は勝手に決め付けていますから(笑)
なぜフィンランドでおにぎりなのか?明確な答えはないと思いますが
「やりたくないことはやらない」というセリフ。いま忙しさやお金の
為に時間に追われている生活に沁みるセリフです。そしてゆったりと
した時間と素朴な料理を味わいたくなる、そんな映画でした。



[ 荻上直子監督の主な作品 ]


 バーバー吉野 スペシャル・エディション





恋は五・七・五! 全国高校生俳句甲子園大会

_ マダム・クニコの映画解体新書 - 2006/05/14 01:44:13

道路に面した食堂の大きなガラス窓と合気道・・・。この映画のエッセンスはそこに詰まっている。

 滅多にないのだが、至福の映画がある。できることならいつまでも観ていたい・・・。本作は、そんな気分にさせてくれる貴重な逸品だ。
かもめ食堂
 このところ、女性ならではの視点で撮った若手監督の作品が注目を浴びている。この映画もその一つ。荻上直子(「バーバー吉野」「恋は五・七・五!」)の第3作だ。フィンランドの首都ヘルシンキへ来て、たった一人でおふくろの味の和食堂を営む、30代の日本人女性サチエをめぐる人間模様を描いたハートフルコメディ。

食文化の違う国で開店したものの、なかなか客が来ないかもめ食堂。興味本位で、透明ガラスの窓越しに中をのぞき込む人は多いのに・・・。
 1ヵ月後にやっと現れた第1号の客は、日本オタクの現地人青年。彼に感謝し、コーヒーを無料で出し続けるサチコ。実は彼も、毎日のぞくだけで、なかなか入ってこなかったのだった。

このガラス窓は、日本とフィンランドとを隔てる異文化の壁であり、人と人との壁でもある。中からも外からも手が届きそうなほど近く見えるのに、ガラスが遮り、握手をすることも話すこともできないのだ。

日本人女性旅行者のミドリとマサコが、ひょんなことから食堂を手伝うようになる。しかし、サチエを含めて、三人ともなぜヘルシンキに来ることになったのか、お互いに詳しい事情は語らないし、しつこく聞くようなこともしない。まさに透明ガラスの壁のような、近いけれど遠い関係である。

 本作のテーマは、”透明なバリアーをいかに乗り越えるか”である。

 フィンランドは、四季がはっきりしていて、地味かつ親切な人が多いところが日本と似ているという。
 しかし、人々は、お互いの国のことをどれだけ知っているのだろうか?
 かもめ食堂は、この国の素朴な自然木を用いたインテリアを配し、食器もフィンランド製と日本製をバランス良く利用している。彼女なりにこの国の文化を取り入れているのだが、日本のことを知らない人々は、背の低いサチエを見て、子供かも?とうわさするだけで近寄ってはこない。

  サチエの経営ポリシーは明確だ。
 ”人間に残された最後の楽しみは食事。素朴だけど美味しいものは世界共通だから、和風家庭料理の良さをきっと分かってくれるだろう。この土地の人は名産の

_ カリスマ映画論 - 2006/05/14 21:04:35



【映画的カリスマ指数】★★★★★

 ここは・・・美味しく生きる場所

 

_ シネクリシェ - 2006/05/15 05:41:33

 フィンランドを舞台にした日本映画。  日本人がフィンランドのヘルシンキで和食を売りものにするかもめ食堂を開業したものの、1ヶ月しても客が寄

_ [混]ミックスランチ - 2006/05/16 21:18:12

東京から10時間1番近いヨーロッパの国、フィンランドで日本人女性が営む
食堂の日常をまったりと描いた映画『かもめ食堂』を観ました。
(シネカノン神戸で5月3日)

_ soramove - 2006/05/17 10:59:34

「かもめ食堂」★★★☆
小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ主演
荻上直子監督、2005年

フィンランドのヘルシンキの街の
「かもめ食堂」が舞台。

2度満席で入れず、3度目にしてやっと
席に座る、
こんなに情熱を傾けるような映画じゃなく
「脱力系」な...

_ ☆★☆風景写真blog☆★☆healing Photo! - 2006/05/17 18:12:35

『かもめ食堂』鑑賞レビュー!





かもめ食堂。

それはフィンランドの
ヘルシンキにありました。

ハラゴシラエして歩くのだ。



(注)ハラゴシラエしてから観るのだ。


製作年▶2005年
製作国▶日本
日本公開▶2006年3月11日
(シネスイッチ銀座ほか)
全国順次ロードショー
上映時間▶102min(1時間42分)
配給▶メディアスーツ
カラー/アメリカンビスタサイズ/DTS

★スタッフ★

監督・▶荻上直子
プロデューサー▶前川えんま/天野眞弓
エグゼクティブプロデューサー▶奥田誠治
▶大島満
...

_ ナマケモノの穴 - 2006/05/17 23:01:57

≪ストーリー≫
フィンランド、ヘルシンキの街角でオープンした小さな食堂。主は日本人女性のサチエさん。メインメニューはおにぎり。でもお客さんはなかなかやってきません。サチエさんは扉が押される日を待ちながら、食器を磨き続けます。ある日、ついに初めてのお客さんの青年トンミがやってきました。日本かぶれの彼に、「ガッチャマン」の歌詞を聞かれたサチエさんは出だししか思い出せません。続きが気になって仕方ないサチエさんは、カフェで見かけた日本人女性に声をかけるのでした。 (goo映画より)

単館で1万人突破したという、評判の高い映画を見てきました。
3人の女優陣が個性的で、存在感がばっちりなん...

_ マイメモリーズ - 2006/05/20 22:29:38

 本当は「レント」を見に行くつもりだったのだけれど、上映時間に間に合わず、急遽見

_ アンディの日記 シネマ版 - 2006/05/21 01:00:22

笑い度[:ラッキー:][:ラッキー:][:ラッキー:]        (公式サイト) (公式ブログ)
癒し度 [:おはな:][:おはな:][:おはな:][:おはな:]
映像美[:結晶:][:結晶:][:結晶:]
満足度[:星:][:星:][:星:][:星:]


【監督】荻上直子
【脚本】荻上直子
【原作】群ようこ  『かもめ食堂』(幻冬舎刊)
【出演】
小林聡美/片桐はいり/もたいまさこ/ヤルッコ・ニエミ/タリア・マルクス/マルック・ペルトラ


<ストーリー>

フィンランド、ヘルシンキの街角でオープンした小さな食堂。主は日本人女性のサチエさん(小林聡美)。メインメニューはおにぎり。でもお客さんはなかなかやってきません。サチエさんは扉が押される日を待ちながら、食器を磨き続けます。
ある日、ついに初めてのお客さんの青年トンミ(ヤルッコ・ニエミ)がやってきました。日本かぶれの彼に、「ガッチャマン」の歌詞を聞かれたサチエさんは出だししか思い出せません。続きが気になって仕方ないサチエさんは、カフェで見かけた日本人女性(片桐はいり/)に声をかけるのでした。
(goo映画より)

                 
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_ お熱いのがお好き - 2006/05/26 11:54:57



かもめ食堂

2006/03/11公開

監督・脚本:荻上直子

小林聡美
片桐はいり
もたいまさこ
マルック・ペルトラ
ヤルッコ・ニエミ

心地いい。

なんか見てるわけでもないんだけど
BGMがわりにずっとつけてるTVみたいな。
ずっと流れてても不快を感じないそんな映画でした。

フランス映画のすっげー質がいいやつ。みたいな。(余計わかんねーよ)



フィンランドでおにぎりメインの「かもめ食堂」を
オープンしたサチエさん。
オープンから1ヶ月してもお客は1人も入ってこない。
ひたすらコップをみがいてお客を待つサチエさん。
そんなある日、ついに初めてお客がやってくる。

そのお客は日本かぶれの青年。
日本人のサチエさんに「ガッチャマン」の歌詞を教えてくれと
頼むが、冒頭しか思い出せないサチエさん。

その日から歌の続きが気になって仕方がないサチエさん。
ある日、カフェで日本語の本を読んでいる日本人女性を
見つけて思い切って声をかけてガッチャマンの歌詞を聞いてみる。

スラスラと歌詞を書き出しながら教えてくれたミドリさん。

思いつきでフィンランドにやって来て何をするか
いつまでいるかも決めていないミドリさんを
サチエさんは家に招待する。

ミドリさんはかもめ食堂のお手伝いをはじめるが、
まったくお客が入ってこないので色々なアイディアを
出すがどれもイマイチ。

きてくれるお客はいつもタダでコーヒーを飲んでいく
日本かぶれのトンミだけ。

ある日、一人の男性客が訪れ、「コーヒーの美味しい入れ方」
を教えてくれる。コーヒー豆におまじないをしながら指を突っ込むだけ。
それだけなのに不思議と美味しくなったコーヒー。

コーヒーは自分で入れるより人にいれてもらった方が美味しい。

そう言い残して去っていく男性客。


サチエさんはシナモンロールを作ることを思いつき、
ミドリさんとシナモンロールを焼いていると、
いい薫りに誘われてお客さんがやってきた。

その日から徐々にお客の入り始めるかもめ食堂。

変わり始めたサチエさんのまわり。

ひとりだったサチエさんはミドリさんと暮らし始め、
誰もいなかったお店にはお客さんが来て、


お店のウィンドウの外ではいつも無言でこちらを
見ているおばさんが来るようになった。

いつもにらむように店をのぞきこむおばさん。

ある日店を覗き込むおばさんが1人増えた。

しかし後から来たその人はお店に入って珈琲をいただく。

その人は日本からやってきたが空港で荷物が届かないというマサコさん。

そしていつもお店の中をにらんでいたあのおばさんも
ついにお店に入ってきて・・・


っつー。

特に大きな展開とかはなく。
サチエさんの日常を観察してるような映画。

でもこのたるい感じがすごく温かくて心地よくて優しい映画。


物事をキッパリ言うのにちっとも嫌味を感じないサチエさんの喋りがミソかな。
このサチエさんの言葉が映画の最後を超いい感じにしめてる。
久々にこんなに気持ちのいい終わりの映画を観た。


「本日かもめ食堂満席になりました」


ってつぶやくとことかもジーンときた。

ほんとに何もおきない話だけど、なんにもなさが
こんなに心地いい映画はなかなかないと思う。

そういえば劇中に出てきたうんこコ−ヒー詳細。




他映画の舞台挨拶レポ等は本館の「REPORT」または「CINEMA★REPORT」ページからどうぞ↓

_ 東京ミュービー日記 - 2006/05/26 21:27:02

かもめ食堂
監督:萩上直子
出演:小林聡美/片桐はいり/もたいまさこ ほか


昨日は休み。
とはいえ会社にも出向く。
そんな合い間を縫って2本映画鑑賞。
よくやるなぁと。
こんなに映画好きやったっけ・・・。
まぁ、ブログ始めて観に行く頻度が高まったのは間違

_ PLANET OF THE BLUE - 2006/05/30 01:16:08

これも先月に見た映画。
父がたまたま原作を読んで、誘われたので見に行きました。
見に行く前日に、テレビで取り上げられたこともあり、ミニシアターが超満員。
大変な盛況ぶりでした。


ストーリーは・・・

   フィンランドで日本食をメインとした"かもめ食堂"の店主のサチエ。
   初めてのお客さんは日本かぶれの青年だった。
   その青年に「ガッチャマンの歌を教えて」と言われて、
   仕事が終わった後も思い出そうと考えていると、
   偶然、日本人を見つけた。

   ミドリは何処か遠くへ行こうと、目をつぶったまま地図を指した。
   そこはフィンランドだ...

_ サーカスな日々 - 2006/06/18 21:26:42

たった2館で上映された「かもめ食堂」は、
女性たちの先進的な意識にシンクロした。

もともと東京と横浜の、たったふたつの単館で、この作品は上映された。多くのミニシアター系映画と同様に、評判がよければ、上映期間が延長されたり、上映館数が拡大されたりするかもしれない・・・そんな幸運は、年に数作あるかどうか、ということなのだが・・・その程度のお披露目であった。

荻上直子監督も、熱烈な邦画ファンなら「バーバー吉野」や「恋は五・七・五」を観たかもしれない。どちらにせよ、マイナーな監督であり、日本ではテレビドラマの脚本家はいざしらず、女性映画監督の歴史はまだまだ浅い。



この映画に登場する3人の日本人女性であるサチエ(小林聡美)、ミドリ(片桐はいり)、ミサコ(もたいまさこ)は、玄人受けはする役者さんだが、どちらかというと、脇役で記憶に残る演技をするタイプだ。この作品の男優といえば、フィンランドのもっとも有名なアキ・カウリスマキ監督の「過去のない男」で出演しているマルック・ベルトラぐらい。そんなことは、熱烈な映画ファン以外は知らないし、観客動員のなんの役にも立たない。

映画のための「書き下ろし」として発表した原作者の群ようこ。田辺聖子の現代版とでもいうべきか、ユーモアとペーソスに溢れながら、意外と芯の太い作家、エッセイストであり、OLを中心に多くの愛読者を持っている。僕は「本の雑誌」のアルバイト時代の囲み記事のファンであったが、ベストセラー作家というわけではなく、塁打を確実に打ってくれる作家だ。



舞台になっているフィンランドは、一般的には、日本にはもっとも馴染みのない国のひとつといっていいかもしれない。ノキア、キシリトール、サンタクロース、ムーミン・・・そう並べられて、なるほど、というぐらいだろう。

そんな地味な国でのオールロケでつくられた、主題も役者も監督も地味な映画が、圧倒的な観客の支持を受け、ミニシアター系を中心に全国に拡大され、現在もまだ、上映され続けている。このことは、邦画の歴史に、しっかりと記憶されていい痛快な出来事である。



女性のキャスト&スタッフを中心にした女性のための映画といってもいいかもしれない。こういう映画は、成熟した文化でしか生み出されないし、受容されない。予兆はいくつもあった。単館スタートの記録破りのロング上映は「アメリ」(ジャン=

_ ヒューマン=ブラック・ボックス - 2006/07/01 21:23:23














ヒューマン=ブラック・ボックス -映画のご紹介(149) かもめ食堂-カモメ食堂の静けさが心地よい。

昔、太った三毛猫を飼っていて、その猫に餌をやり続けたらその猫はますます太ってしまった。
その猫が死に、サチエ(小林聡美)は大い....

_ とんとん・にっき - 2006/08/17 04:57:09

シネスイッチ銀座で、「かもめ食堂」を観ました。以前、観たいと思ってネットで検索したら、映画館での上映はもう終わっていました。遅かりし由良の助。最近、どうしても観たくて、また調べてみたら、下記のように書かれていました。

◎大ヒット御礼により、シネスイッ

_ スウェーデン不定期通信でした。 - 2006/10/01 22:18:54

というわけで、前回からの続きです。


ヘルシンキのかもめ食堂に行ってきました。


前回(かもめ食堂のDVD発売について)のブログはこちら。
かもめ食堂という映画を見に行った時のブログはこちら。


かもめ食堂はKahvila Suomi(カフェ フィンランドという意味)という名前の食堂で、
ヘルシンキに実在しているんですよ!
今もお店の窓には映画のときに貼ったのであろう「かもめ食堂」の文字が残っています。

 ←ポスターも置いてある


本当、映画の中から抜け出したようでした。
まぁ本当は映画にこのカフェが入り込んだのだから、映画から抜け出したって表現はおかしいのかもしれないけれどさ。
あ、でも映画のために内装を改装したってDVDで言ってたから、映画から抜け出したのかも。

違うのは映画では店の奥に、外から見える形でキッチンとレジがあったのに対して、
実際はレジは横にあって、レジの奥の見えないところにキッチンがあるところでしょうか。

 ←レジの横にもポスターが


さてさて、お料理です。
私たちは3人で、3人それぞれ違うものを注文しました。
ポーク、ミートボール、お魚。
フィンランドの伝統料理をサーブしてくれるらしいです。

北欧に留学してた私は、北欧料理を大体理解したつもりでいるので、あまり細かいことはつっこまないことにしますが、例に漏れず典型的な北欧料理が出てきました。良く言うと素材の味を生かしたというか、素朴な味というか。まぁ、要はあまり味付けとかをしていないそのまま焼いたり揚げたりした料理なわけですよ。そして、北欧の4カ国、どこもあまり変わらないわけですよ。ちょっと移動しただけで食文化が大分異なる日本からやってきたらびっくりの代わり映えのなさですよ、北欧料理。

そして大量にイモ。ジャガイモ。マッシュポテト、フライドポテト(棒状)、フライドフライ(くし形)、ゆでたイモ、ソテーしたイモの5種類からイモの調理法を選べるという、イモへのこだわり。というか、北欧料理といわれればイモ。とりあえずイモ。

(↑なんかいろいろ言われそうだなぁ…(笑)。あくまでも私の認識というか思い込みですので、あまり激しく突っ込まないでください。)

 ←ポークの下までイモがある

 ←マッシュポテトもりもり


ちなみに北欧では(ヨーロッパでは、かしら?)レストランやカフェで昼ご

_ デコ親父はいつも減量中 - 2006/10/15 14:52:07









監督:荻上直子
原作:群ようこ
出演:小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ、ヤルッコ・ニエミ、タリア・マルクス、マルック・ペルトラ

評価:95点

公式サイト

(ネタバレあります)
ああ、たまらない、なんて素晴らしい映画なんだ。
幻のコー....

_ 銀の森のゴブリン - 2006/11/06 11:59:56

2005年 日本 2006年3月公開 評価:★★★★★原作:群ようこ(幻冬舎刊)

_ ココット★ログ - 2007/03/12 02:37:10

ようやく「かもめ食堂」を。小林聡美の小花柄のお洋服も、エプロン姿も。
もたいまさこの存在感も、とても素敵な映画でした~フィンランドはとても
いいですね!勿論カフェもおうちも可愛い、マーケットも可愛い。

お客さんが少しずつ増えていって、フィンランドの人...

_ 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~ - 2007/03/25 15:18:41

好きなことだけするのか、嫌いなことはしていないのか、それはどちらか分からない・・緩やかに暖かに、流れる時間が心地いい、異国でソウルフードな物語・・



フィンランドのかもめのように、太ったものが好き、太った人が食べているところをみるのが好き、失敗談は猫を太らせ