王の男 ― 2007/01/01 20:43:04
韓国史上最大の暴君、朝鮮王朝第10代の王「ヨンサングン」。 韓国の史実の理解をしていないと、この映画の面白さの半分を、知らないまま終わってしまう、そんな気がしました。(私は理解していませんでした。)
旅芸人のチャンセン(カム・ウソン)と相棒の女形コンギル(イ・ジュンギ)が、なぜ、王ヨンサングン(チョン・ジニョン)の宮廷付き芸人となりことが出来たのか。その背景が、この映画の面白さのであり、韓国で大ヒット作となったのでしょう。
お隣の国韓国、しかし、日本人にとって、韓国の歴史・文化の理解度は、まだまだ。ストーリーの面白さ、味わっただけは、足りないような気がしました。
お勧め度 ★★ 私の満足度 ★★★
美形なイ・ジュンギ、映画のように、’あちら’の方面に進んでしまわないかと心配してまうのは、私だけでしょうか? 2007年第一作目の鑑賞。
シネプレックス水戸(1/1)にて 公式HP 王の男
ルイーズに訪れた恋は・・・ ― 2007/01/02 22:08:36
39歳バツイチ女性が15歳年下の若者と恋に落ちる。芸術学部の入試担当部長の女性と大学院受験生、意地悪く見れば、女性側からのセクハラ話となってまうのでしょうが、大人の女心をやさしく描いています。
邦画では、絶対にこの味はでない「ロマンティック・コメディの大人版」です。
最初のシーンは、ルイーズ(ローラ・リニー)が鏡に向かって化粧するさま。10代の頃の思い出の箱を開く様子。そして、最後のシーンのジーンズにハイヒールで歩く、後姿。若い女性が観ると、どんな感想を持つのか、聞きたくなる映画でした。
お勧め度 ★★★ 私の満足度 ★★★★
大人の女性向け映画なのですが、観客は私ともう一人の中年男性だけ、みんなこたつでTVを見ているのでしょうか。お正月でも、映画館はちゃんとやってますよ。毎週火曜日は社会人割引ということで、お正月なのに1000円で観られました。
水戸リードシネマ(1/2)にて 公式HP ルイーズに訪れた恋は・・・
大奥 ― 2007/01/05 23:25:08
まさに「豪華版2時間ドラマ」の映画版です。 ドロドロの女たちの闘いの狭間に咲く、極上のラブストーリとのことなのですが、ちょっと??
まあ、予告編の雰囲気通りというか、期待通りの「映画にしなくても」と言う作品です。TV時代劇の’くどい演技’を、出演者のみなさん、心得ています。大スクリーンでご堪能あれ。
お勧め度 ★ 私の満足度 ★
TVをほとんど見ない私としては、「たまには、いいか」いう感じで鑑賞したのですが、ほんとにたまにでいい映画でした。
TOHOシネマズひたちなか(1/4)にて 公式HP 大奥
百万長者の初恋 ― 2007/01/06 14:09:32
韓流映画の王道、これまた難病・ラブストーリー。韓国の若い女性の難病罹病確率は、どのくらいなのでしょか?
かっこいい男の子と、かわいい女の子の初恋物語。前半の「ラブ・コメ」、後半の「切なさいっぱい、涙の嵐攻撃」。これは、これでいいのでしょうね。
心臓病に冒され、余命いくばくもないウナン(ヨンヒ)の、髪の毛をちょっとボサボサにした髪型が、似合ってます。少女から大人になる、そのときに命が尽きる。ラストは、二人の若さの輝く美しさシーンが多く、印象的でした。
お勧め度 ★★ 私の満足度 ★★★
わかり易く、先の読めるストーリー、「だから、いい」と言う方と、「だから、駄目だ」と言う方に、分かれそうですね。
水戸テアトル西友(1/5)にて 公式HP 百万長者の初恋
リトル・ミス・サンシャイン ― 2007/01/07 12:31:37
バラバラだった家族が、娘の美少女コンテスト出場のため、ワーゲンのおんぼろワゴンで、いざ出発!珍道中のはじまりです。
登場人物が一癖もある人物ばかり、人生をうまく生きていない。観客は、笑っているうちに、そんな彼たちの中に、自分との共通点を見つけ、自分を笑っていることに気付いたり。そう、人生をうまく生きている人は、映画を観に来ていませんから。(かなり私の独断で、すみません)
笑って、ハッとして、最後は、ハッピーエンド。旅が終わるとき、家族の絆が結ばれる。「旅は、人生を変える。」ロード・ムービーって、いいですね!
お勧め度 ★★★★ 私の満足度 ★★★★
ご家族そろって観てくださいと、PG-12指定が付いています。
シネプレックス水戸(1/6)にて公式HP リトル・ミス・サンシャイン
めぐみ 引き裂かれた家族の30年 ― 2007/01/08 19:34:29
「なれし故郷を放たれて 夢に楽土求めたり」
めぐみさんが、実際に小学校の卒業式で、合唱のソロで歌った「流浪の民」の一節です。映画の中で、しっかりとそして、哀愁の含んだ歌声が、響きます。その年の11月に13歳のめぐみさんは、拉致されました。
横田夫妻を中心に、30年の苦悩の日々の、政治色を排したドキュメンタリーです。
「主は与え、主は奪う。」事件後、母の早紀江さんは、「何でこんなことに、なったのだろう」悩んでいた時に、この聖書の言葉に、ハッとさせたれたと言う。
お勧め度 ★★★★★ 私の感動度 ★★★★★
今回は、満足度という言葉は不適切なので、感動度に変更しました。日本人では、表せなかった現実を、アメリカ人監督夫妻が、描いてくれました。
シネプレックス水戸(1/7)にて 公式HP めぐみ 引き裂かれた家族の30年
明日へのチケット ― 2007/01/10 22:01:00
3人の監督による、ローマに向かう国際列車の出来事。偶然乗り合わせた人々の3篇の物語。
エルマンノ・オルミ監督の一番目の物語が、美しい。初老の大学教授の忘れかけていた心のときめきを、上品に、さりげなく表現しています。
出張先の中年女性の秘書の心づかいに抱いた、淡い恋心。食堂車のテーブルで彼女に手紙を書こうとノートPCに向かう。「年老いた心」と心の奥に潜む「年老いぬ心」を、絶妙に描いています。そして、最後に心温まる、エピソードを添える。
あとの2編も、もちろん、楽しめます。あなたは、どのストーリーに心を動かされるでしょうか?
お勧め度 ★★★★ 私の満足度 ★★★★(一番目は★★★★★です)
大学教授の老眼鏡が、かっこいい。そんなものに、興味を持つ年齢に達してしまいました。本日、バースデー割引1000円で鑑賞。
水戸テアトル西友(1/8)にて 公式HP 明日へのチケット
無花果の顔 ― 2007/01/14 20:15:59
桃井かおり監督・脚本、思ったとおりの作品?でした。
ちょと不可思議ワールド、感情を映像化した感じです。時代設定は現在、しかし、昭和の雰囲気の居間。母(桃井かおり)を中心に、父たち(石倉三郎・高橋克実)と娘(山田花子)の出来事を、桃井の井戸端会議的な饒舌さで、綴ります。
そして、饒舌さが途切れ時、女の深い悲しみが訪れる。
桃井・石倉の掛け合い漫才のような夫婦の会話、思わず笑ってしまい、愛とかを突き抜けた「絆」を感じさせます。日本の家族の象徴でしょうか。
お勧め度 ★★ 私の満足度 ★★★
薪で焚くお風呂と生き物のような無花果の木が、印象的でした。
シネプレックス水戸(1/11)にて 公式HP 無花果の顔
敬愛なるベートーベン ― 2007/01/24 22:02:30
音楽映画にハズレ無し。第九を聴いただけでも、十分見る価値あり!「音楽とは、神の声」、ベートーヴェンが言うと、まさにその通りと感じ入ってしまいます。
日本人には、あまりなじみのない考え方の「神が私に何をさせようとしているのか」。人生のいい時、悪い時、判断に苦しむ時、そんな時に、この考え方を持ち込むのも、良いのではないでしょうか。客観的に自分を見ることが、出来そうな気がします。
晩年のベートーヴェンの若き女性写譜師に抱く、淡き恋心にも似た感情も、また一味あります。
お勧め度 ★★★ 私の満足度 ★★★★
黙っていたら、絶対エド・ハリスと気が付かない、あの髪型。もちろんカツラなのでしょうが。(笑)
TOHOシネマズ水戸内原(1/14)にて 公式HP 敬愛なるベートーベン
それでもボクはやってない ― 2007/01/31 22:53:53
無罪と無実は、似て非なり。ひとたび警察に捕まり、裁判が始まったら、推定有罪の世界の恐ろしさ。
この映画は、観客が主人公が無実を知っているからこそ、この恐ろしさを感じるのですが、無実とは知らなければ、「それでもキミは、やっている」と思ってしまうのではないでしょうか。
被告人のほとんどが、有罪の人たち。嘘を見破るのが仕事の検事、裁判官。真実を嘘と思うのは、仕方のないことなのか。
ラストの判決文を読み上げられるシーン、現実の社会の論理を突きつけらた気がしました。
お勧め度 ★★★★★ 私の満足度 ★★★★
「12人の怒れる男」・「12人の優しい日本人」そして、「それでもボクはやってない」観ておかなければいけない法廷劇が、ひとつ増えました。
TOHOシネマズひたちなか(1/25)にて 公式HP それでもボクはやってない
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