シネマ日記 かもめ食堂2006/05/12 23:01:05

潔い意志のすがすがしさを、ヘルシンキの空に見たような気がします。

舞台が美しい。ヘルシンキの落ち着いた町並み。和食食堂の店内。主人公サチエの居間やリビング。調度品の北欧家具たちが、暖かみと住みやすさを、さりげなく主張しています。

ストーリーは、あくまでゆったりと、大それた事件もなく進みます。そのなかで、サチエのなにげない会話が絶妙です。 自立した人間の意志の強さと美しさを感じさせる台詞に、頷かされます。

個性派女優3人、小林聡美、片桐はいり、もたいまさこが織りなす、心温まる映画です。脚本・監督を務めた荻上直子の視点の温かさと確かさを感じました。

お勧め度 ★★★★ 私の満足度 ★★★★

前回のブロークン・フラワーズと同様にゆったりと、静かに進む映画ですが、ブロークンは人間の’暗’に、かもめは、’明’にスポットを当てる対照的な作品ですね。 コピ・ルアック!

シネプレックス水戸にて

公式HP かもめ食堂