ローズ・イン・タイドランド2006/10/15 20:16:05

’ギリアム・ワールド’が戻りました。「ブラザーズ・グリム」では裏切られましたが、夢と現実の境目のない映像が帰ってきました。

ローズ役のジョデル・フェルランド、10歳の少女が、変幻自在に演じています。無邪気で、しかも、妖艶な’オンナ’の本性までを。あのダコタ・ファニングが、かすんで見えます。

ストーリーの展開は、まさに眠っている時に見る’夢’。関連性はあるのですが、一段ぶっ飛んで進んでいく、映像の「美しさ」をお楽しみください。

他人には、お勧めしません。短い休暇とは、ドラックのトリップ、死体を剥製にして保管・・・ 面白いと言って勧めたら、人格を疑われますから。

お勧め度 ★ 私の満足度 ★★★★

ジャンキーな父親のジェフ・ブリッジスが、いつも着ていた「ことぶき」と入った法被。日本では、どこで売っているのでしょうか?

水戸リードシネマにて 公式HP ローズ・イン・タイドランド

コメント

トラックバック

_ シャーロットの涙 - 2006/10/15 23:20:41

1865年、数学者のチャールズ・ラトウィッジ・ドジソンが「ルイス・キャロル」というペンネームで10歳の少女アリス・リデルの為に書いた児童文学「不思議の国のアリス」(引用)


ジェライザ=ローズもアリスさながらに、脳内冒険の旅に出る。
子供の想像力はいつも驚く事が多いが、どんな状況下に置かれても決して卑屈になることなく、あくまで楽観的に物語が進んでいくところが個人的にはとても楽しかった。

両親が目の前で死んでしまうのに、悲壮感なんて全く感じないローズに見える。
死を受け入れる事がなかなか出来ないというより、死が自分の生活の中で直結してない感じ。

お腹がすいたらどうするかとか、お水はどうしてるの?とか、シャワーは?とか。リアルな心配をどうも母親目線でしてしまう私。笑


不気味なものも全て自分の中で作られる悪役となっていて、常に自分が悲劇の王女様のようになるあたりが、子供らしい{/hiyos/}

頭だけのバービーが友達というのも変わってるなあと思うけど、よくよく調べるとリサイクルショップでどれでも5ピース1ドルの箱から見つけたものらしい。
そういえば手も体も持っていた気がするけど…ね。

ちょっと変わった家族に囲まれてると、こんな風にイマジネーション性が豊かになっていくんでしょうかねえ。笑
服のセンスも個性的だし。でも顔がかわいいからどうしてこの両親からこの娘??って思ってしまうほど。

でも、段々とラストに向かって10歳らしい少女だったローズが女に変貌していく様を見てると、死んでしまった母親そっくりにも見えてくるから不思議だ。

お化粧もちょっとケバイところは母ゆずり?笑
あんな羽飾りまとって羽扇子でも持ったら、初期のジュリアナで踊っても良さそうだ。爆

パパがトリップして帰ってこないから、ずっと一人ぼっちだけど孤独におろおろせず、なんでも楽しく変えて逞しく生き抜いていく。


結局ラストも、あらそういう風になっちゃうの…とちょっと唖然。
ちゃっかりローズにあっぱれ〜{/kaeru_fine/}


不思議ワールドには理屈なんていらない。
ちょっと変わったお隣さん達も強烈だけど、結局はローズと父が母の死を境に逃げるのと同じで、父のママ(祖母)の死を曲げて自分達の都合の言いように肯定している辺りが、ラストに向かって現実さを垣間見せる。

精神年齢10歳のシャーク

_ 我想一個人映画美的女人blog - 2006/10/16 00:11:46

テリーギリアムが創り出す、
少女ローズの現実逃避による、イマジネーションワールド

去年9月のトロント映画祭で出品,上映されて
yueがジェニファーティリーと写真撮ってもらったあの時の作品、
やっと日本公開☆期待しないで待ってました〜
公開2日目に観に行ったら立ち見だったので諦めてたの、やっと観てきた☆

ラスト以外、ネタバレしちゃっても支障ないと勝手に判断{/kaminari/}
ちょっとネタバレ{/kaminari/}

ギリアム作品、ワタシの中では波があって、
去年の「ブラザーズグリム」もイマイチ。。。
初期の作品の方が断然好き{/heart_pink/}

そんなワケで今回、監督よりも
クスリでトリップしちゃうジャンキーなパパとママを演じた
ジェフブリッジスとジェニファーティリーが目当て{/heartss_pink/}{/heartss_pink/}



っていうか、二人ともすぐいなくなった、、、、{/hiyo_shock1/}{/namida/}
なんだよー、、、。

共同脚本はギリアムと、トニークリゾーニ。
ジョニーデップ&ベニチオデルトロのクセアリムービー
「ラスベガスをやっつけろ!」のコンビが担当。

ギリアム版「不思議の国のアリス」と謳われてる通り、
どこまでも少女の脳内目線の世界{/hikari_blue/}{/hikari_blue/}


カナダ出身、ジョデル・フェルランドがとにかく素晴らしい{/ee_3/}の一言{/kaminari/}

まだ11歳(撮影当時10歳!)なのに、お色気と演技力を備え持つ、ポスト・ダコタちゃん☆
既に25本以上の映画、ドラマに出演済み。
最近では、まったく怖くないホラー「サイレントヒル」にも娘役で出演
今後の女優としての活躍がとっても楽しみ{/star/}

ギリアム監督お墨付き♪   監督、けっこうオチャメ。


お話はーーーーー。
migは好きじゃなさそう、と先に観た友達に言われたケド
意外にも?けっこう好き。雰囲気かなぁ{/hikari_pink/}


お友達はバービーの頭1体と、正しくはたぶんタミーちゃんの頭3体{/kaminari/}
頭の中でのこのコたちとの会話(自問自答!)が面白いのと、
おませでカワイイ少女、ローズの挙動にも目を奪われた。
このローズが気にいらなければ、個人的評価はもっと下が

_ ラムの大通り - 2006/10/16 11:21:14

----テリー・ギリアム、精力的だね。
この前、『ブラザーズ・グリム』が公開されたばかりじゃなかった?
「うん。あの呪われた『The Man Who Killed Don Quixote』の不幸以来、
すっかり表舞台から姿を消していたと思ったら、最近またまた大活躍。
やはりただ者じゃなかったね。
この『ローズ・イン・タイドランド』は2004年秋、
『ブラザーズ・グリム』の編集が中断されている時に撮影されたらしい」
----映画ってそんな短期間で撮れちゃうものニャの?
「物語がほとんど一ヶ所で展開。
<ローズの幻想的な脳内冒険>という
その内容が内容だけにポストプロダクションには
けっこう時間がかかったと思うけど、
限定された場所での物語は
こういうときにはいいかもね」
----脳内冒険?それってどんなお話ニャの?
キャロル・ルイスの『アリス』にタイトルが似ているけど?
「主人公はジェライザ=ローズという名の女の子。
彼女には元ロックスターでジャンキーのパパと、
自分勝手なママがいる。
ところがそんなある日、ママが急死。
ローズはパパと一緒に今は亡きおばあちゃんの家へ。
しかし、そこでもパパはドラッグで“バケーション”へ。
見知らぬ土地でひとりぼっちになったローズは、
4体のバービー人形の “頭”と一緒に 冒険を始める」
----えっ、いま“頭”って言った?
「言ったよ(笑)。
ローズは、このバービー人形の頭を
指の先にはめて頭の中で会話している。
このブラックな感覚がテリー・ギリアムらしい部分。
この他にもローズがパパにドラッグ注射を討ったり、
人形の頭の中に脳みそが入ってきたり、
ミイラになった死体の顔がひしゃげたりと、
インモラルな映像が洪水のように溢れ出す」
----いわゆるダークファンタジーってわけ?
「いや、その言葉
ダークファンタジーが持つ湿った感触は
この映画にはまったくと言っていいほどないね。
実際にそう言う言葉があるかどうかは知らないけど、
ぼくはこれを<ブラックファンタジー>と呼びたい。
昔からそうだけど、
テリー・ギリアムの映画って、とにかくけたたましい。
たとえそれがファンタジーであっても狂騒に満ちている。
それでも『未来世紀ブラジル』や『12モンキーズ』のように、
ペシミスティックな要素が絡んで物語にタメが作れたときには、
とんでもない傑作

_ ノラネコの呑んで観るシネマ - 2006/10/17 00:42:12

気の抜けたシャンパンみたいだった空虚な大作、「ブラザーズ・グリム」に続いてテリー・ギリアムが送り出してきたのは、「嫌われ松子」が裸足で逃げ出す、とんでもなく悲惨な少女ローズの物語。
彼女が生きるのは、残酷な現実に

_ トリ日和♪ - 2006/10/17 16:53:44


見終わった後、しばらく頭の中が混乱してました★
予告編から受ける印象と全く違った内容。ぶっ飛んでます。
空想か現実か分からないキレイな映像と時々残酷・少々グロ。
狂気の世界とローズの純真さの対比。
ヤバイものを観てしまったー・・・。
ローズ役の女の子がとってもキュートで、すごい演技力。将来が楽しみ。
最後に普通の人々が出てきた時、救われた〜とホッとしましたが、
エンドロールが終わっても、すぐに現実に戻れない作品は、ケン・ローチの「ケス」以来です。
人にオススメできる映画じゃないけど、こういう世界が好きな人にはタマランだろうなぁ。

_ カリスマ映画論 - 2006/10/18 00:42:58



【映画的カリスマ指数】★★★☆☆

 妄想の国のお色気アリス

 

 

_ しょうちゃんの映画ブログ - 2007/02/27 20:08:35

「ブラザーズ・グリム」のテリー・ギリアム監督作品。『不思議の国のアリス』を下敷きに、一人の少女のグロテスクな空想世界を独特の乾いたタッチで綴ったミッチ・カリンの異色ファンタジー。てっきりローズが不思議な国で体験する不思議なお話だと思っていましたが違って...

_ 虎党 団塊ジュニア の 日常 グルメ 映画 ブログ - 2007/08/03 21:16:14

あらすじ10歳の少女ジェライザ=ローズ(ジョデル・フェルランド)は元ロックスターでジャンキーのパパ(ジェフ・ブリッジス)と同じくジャンキーのママ(ジェニファー・ティリー)と共に暮らしいていた。ある日、オーバードーズでママを亡くしたパパとジェライザ=ロー...

_ 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~ - 2007/10/14 18:58:12

原題:Tideland
オーバードーズ(薬物の過剰摂取)に死体遺棄にミイラに列車爆破と、よろしくない題材を、これでもかとばかりに並べている・・それでも可愛いファンタジー・・・



10歳少女のジェライザ=ローズ(ジョデル・フェルランド)は、バービー人形の胴体は放置して頭

_ ジフルは映画音楽札幌グルメ紹介 - 2007/11/30 16:37:34


今回紹介する映画は、好きな監督の一人テリー・ギリアム監督の作品で、サン・セバスティアン国際映画祭でFipresci Prizeを受賞した作品の『ローズ・イン・タイドランド』です。
まずは映画のストーリーから・・

10歳の少女ジェライザ・ローズ(ジョデル・フェルランド)は、ドラッグ中毒の両親と共に外界から隔絶された生活をおくっていた。
ある日、ローズの母(ジェニファー・ティリー)がオーバードーズで死亡する。老いたロッカーでやはりジャンキーである父ノア(ジェフ・ブリッジス)は、ローズを連れて故郷テキサスの荒れ果てた一軒家に逃亡するが、彼もほどなくオーバードーズで死亡する。
独り残されたローズは、現実の恐怖や飢えから逃れてイマジネーションの世界を築き上げ、不思議の国のアリスのようにその世界を探検する。
やがてローズは、近隣に住む奇妙な姉弟と知り合う…。

それでは映画の感想を・・。

_ ☆彡映画鑑賞日記☆彡 - 2008/01/28 22:29:47


 『ギリアムの“アリス”は、孤独の迷宮をさまよう』
 コチラの「ローズ・イン・タイドランド」は、昨日7/8公開になったR-15指定の映画なんですが、公開2日目というのもあってかなりの混雑ぶりでした。
 「未来世紀ブラジル」、「ブラザーズ・グリム」のテリー・ギリ....