狩人と犬、最後の旅2006/11/15 07:37:10

「自然との闘い、獲物との闘い」、その闘いは、奪い取るための闘いではなく、共存を目指した闘いであった。

森林伐採のため、猟場を失っていくトラッパー(狩人)のノーマン。引退を決意している。しかし、残された森林に狩人がいなくなることは、自然の生態系の調節者を失うことであり、絶滅する動物たちを加速させることでもある。

犬ぞりの犬たちと人間を通して、自然との共生の願いが、ひしひしと伝わる作品です。猟の厳しさは、命がけであり、まさに獲物と人間の命のやり取り。命を奪った動物たちには、「感謝するだけだ。」とノーマンは語る。

ロッキー山脈の大自然。美しさを厳しさに圧倒される映像です。

お勧め度 ★★★ 私の満足度 ★★★★

ロッジを妻と二人で作ってしまうのには、驚きました。自分のことは、自分でやる。これが自然界の本来の掟ですね。 実在の「最後の狩人」ノーマン・ウィンター本人が主人公を演じているのですが、なかなか渋くて良い味の雰囲気、私は俳優が演じているもの思ってしまいました。

水戸リードシネマにて 公式HP 狩人と犬、最後の旅

コメント

_ ミチ ― 2006/11/16 09:29:32

こんにちは♪
最後の狩人ノーマンの自然と向き合う態度に感動しました。
どうしても「やらせ」を疑ってしまうので、思い切ってドキュメンタリーにしても良かったのになと思うのですが・・。

_ skywave ― 2006/11/16 21:56:33

こんにちは、ミチさん。
>どうしても「やらせ」を疑ってしまうので、
私は、あまり予備知識を仕入れない方なので、フィクション作品だと思っていました。観た後、HPやブログで実在の人物で本人が演じていたと知り、より感動してしまいました。

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_ 京の昼寝〜♪ - 2006/11/16 08:42:52

壮大なロッキー山脈に実在する老狩人と、愛犬たちの織り成す感動の物語
 
■監督・脚本 ニコラス・バニエ■キャスト ノーマン・ウィンター、メイ・ルー、アレックス・バン・ビビエ □オフィシャルサイト  『狩人と犬、最後の旅』 これはロッキー山脈に住み、半世紀に渡って自給自足の生活を送る最後のトラッパー(罠猟師)、ノーマン・ウィンターの物語である。 森林伐採により動物たちが減少し、生きる目的を失った狩人ノーマンは、ロッキー山脈を去ろうとしていた。 そんな彼のもとへ、役立たずのハスキー犬“アパッシュ”がやって来たことから運命は大きく変わっていく。 おススメ度 ⇒★★☆ (5★満点、☆は0.5)  cyazの満足度⇒★★★ フランスでは『ディープ・ブルー』や『皇帝ペンギン』を凌ぐほどヒットした作品で、アカデミー賞ドキュメンタリー賞部門受賞作である。 『ディープ・ブルー』や『皇帝ペンギン』の自然界の厳しさと掟は、その膨大な時間と労力を費やして、海に生きるそれぞれの生物の尊さを描いた作品だった。 そしてそれは地球人にとって警鐘を鳴らす映画でもあった。 今作も地味ながら、ある老狩人とシベリアン・ハスキーたちとの共存共栄の生活の中で、人として、犬として、大自然の織り成す壮大で且つ測り知れない世界を、死と隣り合わせた生きることへの大切さと、尊い大自然を、人類自ら破壊している現代へのアンチテーゼとして語りかけている。 どこまでも自然と寄り添って生きる彼は、小屋やカヌー、雪道を歩くためのラケットなど、生活必需品のほとんどを森から切り出した木で手作りして暮らしている。彼はこれまで猟をすることで自然界の調和を保とうとしてきたが、森林伐採によりそこに住む動物たちも年々減少。仕事も、住まいも、生きる目的さえも失いかけたノーマンはついに引退を決意する。しかし、彼の元にやってきたやんちゃなシベリアン・ハスキーの子犬と出会い、薄氷に落ちた彼の命を救われたことからかけがえのない絆が生まれ、再び狩人として生きる希望を見出していく。ほとんどが都会人になってしまった現代日本人にとって、この狩人の暮らしを描いた本作は、遠い極北の話のように見えるかもしれない。しかし、生きるとは他の動植物の命をもらうことであり、そのことを考え続けてきたのが人類の歴史であり、いかに生活様式が変わってもそのことは不変である

_ アロハ坊主の日がな一日 - 2006/11/16 09:04:32

[ 狩人と犬、最後の旅 ]@新宿で鑑賞

半世紀にも渡って、ロッキー山脈で罠猟を続けている実在
の狩人、ノーマン・ウィンター。年々、森林の伐採が激し
く中、自らの存在価値も失いつつ彼は、今年限りでロッキ
ーから去ろうと決意して、最後の狩りへと出る。

監督をつとめるのは冒険家のニコラス・ヴァニエ。99年、
ヴァニエ監督が犬ぞりによるカナダ北極圏を横断中にノー
マン・ウィンターと出会ったのがはじまりだった。自然と
の調和を重んじながら伝統的な狩人の生活を営んでいるノ
ーマンは、監督にとって撮りたいと思わせるに十分な存在
だった。

_ ミチの雑記帳 - 2006/11/16 09:35:27

映画館にて「狩人と犬、最後の旅」

カナダ・ロッキー山脈に実在する狩人の真実のドラマ。犬ぞりなどを使って伝統的狩猟方法を貫いているノーマン・ウィンターに、冒険家でもあるニコラス・ヴァニエ監督が惚れこんで映画化した。
純粋なドキュメンタリーではなく、犬ぞりをひくシベリアンハスキーとの交流をドラマとして見せる。

何か物悲しいような、きゅーんとくるような音楽と共に、見たことのない映像がたくさん映し出される。季節ごとに表情を変える山々、輝くオーロラ。自然はなんと雄大で美しく、そして厳しいことか。
そしてそんな厳しい自然の中で自在に生きる動物たち。
冬は犬ぞりで移動し、夏はカヌーで川を下る。そんな“最後の狩人”の生活が珍しい。特に、狩猟がだんだんできなくなって、家を移るエピソードが興味深かった。本物のログハウスってこうやって作るんだなということが分かる。木と木の隙間にはコケのようなものを詰めていた。ガラス以外は伐採からすべて自分たちの力で完成させるのにはちょっと感動してしまう。

ノーマン・ウインターはロッキー山脈で生活して50年という。彼の顔に深く刻まれたしわや精悍な目に強く惹きつけられる。ネイティブアメリカンの妻との暮らしもほんわり温かい。他の老狩人との久しぶりの再会はほのぼのとする一方寂しさも漂う。ノーマンは妻と犬と一緒に生活しているのに比べ、老狩人は犬を操れなくなっていまやスノーモービルで狩りをしている。妻も犬もいない、本当に一人ぼっちの老狩人の寂しさを思うと山での生活も潮時なのは仕方がないね。

森林の伐採による野生動物の減少という環境問題はますます深刻化しているようす。ノーマンら狩人は猟をすることによって自然を保護する役割を果たすという。狩猟と環境保護は矛盾するのではないかと思ったのだけど、どうやら猟無しでは動物相が乱れるらしい。種の無制限の増殖を防ぐためにも狩人が必要とのこと。ノーマンの生き方・・・自然をむやみに崇拝はしない。ただ、自然と共に生きる・・・というのがなんとも魅力的。

シベリアンハスキーに関するドラマ部分はちょっと「南極物語」を思い出すけれども、犬がそれぞれとても可愛らしい。一番かわいがっていた利口なリーダー犬・ナヌークを失ってそろそろロッキーを去ろうとしていたノーマンは、新しい犬アパッシュとの出会いと触れあいの中で再び狩人として生きる希望を見つ

_ シャーロットの涙 - 2006/11/16 11:24:09

ノーマン・ウィンター(本人)ロッキー山脈で罠猟を続けてきたラスト・トラッパー。ナハニ族インディアンの妻のネブラスカ(メイ・ルー)と犬そりを牽く7頭の犬達とともに厳しくも美しい大自然の中で暮している。(公式サイトより)

厳しくも美しい・・・そんな映像に寄り添えるだけでも気持ちは安らぐ。
動物達との共存。猟をしながら生態系を調節する彼ら。
必要な分だけ猟をする、という台詞が胸を突く。
人は毛皮欲しさに密猟したり森林伐採等、己の欲するまま自然を支配しようとしているのか・・・

毛皮を街に売りに出かけ、生活必需品を手に入れる。
獲物を取ることに懺悔はぜず、感謝しながら…
毛皮の値段は上がってはいるが、自分の思う値段にはいつになってもならないだろうとぼそっと言うノーマン。
それだけ数多く取引されているのか、自然の恵みとして価値をあげないことへの不満みたいなものもあるだろうか。。。

アウトドア派の私には、物凄く惹かれてしまう映像。
究極なこのような暮らしに憧れた事も実際にあった。
しかし、この厳しい自然の中ではそれに耐えうる精神力は・・・多分私にはない。

キョウレツなブリザード、零下40℃の世界。普段あまり見る事のない冬の厳しさや、全て自然と一体になり自給自足の衣食住を目の当りにしながら、やはり選ばれた人間だけが上手く生き抜いていけるのだろうと思ったりもする。

それにしてもオーロラといい、断崖絶壁の渓谷といい脅威の大自然の姿を垣間見ることが出来て嬉しい。それにいろんな動物たち。秘境というか未知の世界がそこに繰り広げられていた。
撮影はものすごい。こんな映像、どうやって撮るんだと感心しきり。
機械に頼らず自然の恵みにあやかり感謝し、どこまでも自然と共に生きる姿にパワーをいただくような気持ちに・・・
クマと遭遇した時は…鮭を燻製にする時は…釣りはこうやってするのか…狼は犬を襲うんだとか、ログハウスはこうやって作るんだ…などなど、トリビア的な面も見えてくると面白い。

そこには煩悩がなくただ生きる事だけに歓びを見出せる事が描かれていて、出来るなら夏休みにたくさんの子供たちにも見せたくなる・・・
しいていうならBarで酒を飲む事やカジノで遊ぶ事は少しばかり。
ネブラスカにお酒はダメよーと言われる姿はちょっと普通の人間っぽいところも見えてちょっとお茶目。

ドキュメンタリーの様に

_ 日っ歩~美味しいもの、映画、子育て...の日々~ - 2006/11/17 00:44:43

新宿テアトルタイムズスクエアの大画面で観て大正解の迫力のある映像の連続でした。
?
特別にストーリーがあるというものではなく、本物の狩人の実際の生活を映し出しています。もちろん、全部ではなく、一部を切り取っているわけですから、そこには製作者の視点が入っているこ