シネマ日記 クライング・フィスト2006/06/23 21:25:38

貧困、挫折、人生の壁にぶつかった時、人は打開の糸口を求める。そして、ボクシングとは、その壁を自分の拳によって打ち破ろうとする手段。人間の再生を描きだすには、うってつけの題材であると再認識しました。

アジア大会元銀メダリスト・殴られ屋の中年ボクサー(チェ・ミンシク)と少年院のどうしようもない暴れん者(リュ・スンボン)。その二人が、ボクシングを通して、千切れた家族の絆を結び直していく。二人の主人公、二つのストーリが、一つに結ばれていきます。

勝負は勝ちと負けしかないが、人生は勝ち負けではない。

これまで観た(それほど多くは観ていませんが)韓国映画で、一番の映画となりました。良い映画なのに、上映館が少ないのが寂しいですね。

お勧め度 ★★★★★ 私の満足度 ★★★★★

ボクシングシーンでの音楽の使い方が、涙腺を刺激します。おもわずサントラをネットで探し、注文しました。

水戸リードシネマにて 公式HP クライング・フィスト

シネマ日記 デスノート・前編2006/06/26 20:56:32

なぜ、デスノートに名前を書かれると死んでしまうのか、この点に、こだわらなければ、楽しめる映画だと思います。私は、コミックが原作なのだから荒唐無稽のストーリーと覚悟してみたのが良かったのか、この点は気にかかりませんでした。

正義を実現するために、犯罪者たちを法に代わって処刑するキラ。キラの力は、法学部の学生、月(藤原竜也)が拾ったデスノート。死神の力を手にした喜びが、月を変えていく。キラと対決するのは、インターポールの若きエース「L」(松山ゲンジ)。そして、月の父(鹿賀丈史)が捜査本部長。

面白い映画だと思うですが、この作品の最大の欠点は、TVの2時間ドラマのような雰囲気です。セリフでストーリーが進んでいき、映像で語ってくれる部分が・・・ 

お勧め度 ★★★ 私の満足度 ★★★

全知全能の力を持ったら、しかも、この許されない「悪の力」を。ある種の爽快感を持つのは、自分の中の悪魔のなせる業。

TOHOシネマズ水戸内原にて 公式HP デスノート・前編

シネマ日記 不撓不屈2006/06/27 20:52:21

国家と個人が対峙する。圧倒的な力の差に屈せず、意志を貫いた主人公の飯塚税理士(滝田栄)。そして、なによりすばらしいのは、そんな彼を支えた人たちが、いたことである。

いつの世も同じであるが、「泣くこと地頭には勝てない、長いものには巻かれろ」ということで、国税庁の言うとおりするのが、飯塚税理士にとっても、一番楽な選択であっただろう。

しかし、彼は言いなりにならなかった。

法律とは何のためにあるのか。国家とは誰のためにあるのか。この問いの答えは明らかであるが、明らかな事実が現実には無かった。

強くないのが人間。そして、強くなるのも人間です。

お勧め度 ★★★ 私の満足度 ★★★

社会派ドラマということで、観客は中高年サラリーマンが目立ちました。お勤めは、会計事務所か税務署か?

シネプレックス水戸にて  公式HP 不撓不屈